ダブルケア「理解」の大切さ

 「高齢者の見守り訪問をするとき、子どもさんと同居している家庭は安心していましたが、本当は、大変な思いをしているかもしれないと感じました」本号で紹介した、佐藤さんの講演を聞いた、参加者の感想です。

 実は私も、講演を聞いて、はっとした一人でした。

 私の祖母が脳の病気で倒れた時、母は第一子を妊娠中。出産後、慣れない土地で介護と育児を同時に担うことになりました。

 当時は、介護保険などの制度もなく?家のことは嫁がするのが当たり前?という時代でした。

 障害が残り、母や私たちの存在を認識できず「よそ者がいる」と怒り続ける祖母を介護しながらの家事や子育ては、10年以上続きました。母の姿を見て、「大変そうだ」と感じていました。

 しかし、佐藤さんのお話を聞くまで、自分の母が体験していたそれが、「ダブルケア」と結びついていませんでした。

 「ダブルケア」がどのようなことをさすのかを「知る」ことが入り口だと思います。でも、大切なことは、自分の身近にあることとして「理解する」ことなのだと改めて感じました。 (中)

「ちっご祭で街頭募金」

10月19日(日)に開催されたちっご祭で、赤い羽根共同募金街頭募金を行いました。

「おやこでボランティア体験」として、一緒に募金活動をしてくれる小学生を募集し、11名のお子さんにご参加いただきました。

「募金をしてもらえて、温かい気持ちになった」「また来年もしたい」といった感想も聞かれました。

参加者の皆さん、募金にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

「だれかのため」が「自分のため」に

 昨年度、地域の子ども会役員を務めました。コロナ禍を経て会員数は減少の一途をたどり、それに伴い役員を担う保護者の数も減っています。

 役員は仕事や子育てにも忙しく、最初は行事を減らし負担を軽減する話し合いをしていました。しかし歓迎会やドッジボール大会、お祭りなどの行事を行ううちに、みんなで協力してやり遂げようと、意識が変化していきました。

 地域の方々が子どもたちのために力を注がれる姿や、行事を楽しむ子どもたちの笑顔を目の当たりにし、それぞれの行事の意義を理解したからです。

 終わってみると、大きな達成感を得たと同時に、仲間との間には、一緒に闘った同志の様な絆が生まれ、「子どものため」の取り組みが、いつしか「自分のため」にもなっていました。

 ボランティア活動に熱心な方々が口々に語られる「自分のために活動している」の言葉の意味を、少し理解できたような気がしました。

(明)

「今年も赤い羽根共同募金が始まりました」

10月1日より赤い羽根共同募金が始まりました。

集まった募金は、筑後市に住んでいる人が安心して暮らせるまちづくりのため

さまざまな地域福祉活動に使われています。

今年もご協力をよろしくお願いいたします。

「アドバイスが欲しいわけじゃない。ただ知って欲しいだけ」

 20年以上、夫を介護している女性の言葉です。 

 介護家族の会の会員で、ずっとお話をお聴きしていました。

 「とにかく夫を嫌いにならないように、がモットー」「家族会で話すと、すぐ分かってもらえるので、ありがたい」や、「『孫が成人式を迎えるまで、オレは生きるつもりだ』と夫は言っている」という話もお聴きしていました。

 なので、「夫が亡くなりました」の連絡に驚くばかりでした。

 訃報を聞いた他の会員は「長い間、お疲れさまでした」と言われました。そして、長年の介護を労う言葉が寄せられました。そして、女性からは感謝の言葉が返されていました。

 家族の介護という共通点があるからこそ、「分かってほしいだけ」が自然とできるし、介護の頑張りや苦労を理解している人がいることが、介護を乗り切る力になったのかもしれない。

 支援は大事です。そして、理解と共感は、もっと大事なのかもしれません。           (善)