福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

「寄り添い続けること」

 先日ある写真家の写真展へ行きました。彼女は、12年間、毎月11日の月命日に東北へ向かっています。

 13回忌となった今年、出版した写真集のインタビューで「あれほどのこと、乗り越えられない。乗り越えるのではなく抱きしめる。そんな気持ちで通っている」と語っています。

 また、その写真家を知るきっかけとなった福島県出身のシンガーソングライター。彼女もまた福島をはじめ、熊本の南阿蘇などでのボランティア活動を行なっています。

 「自分にできることがなくて、ボランティア活動に参加するのが怖くなったこともあった。でも、沢山の地域の人と出会い自分自身が元気をもらっていることに気づいた。一緒にこたつに入ってお酒を呑んで…今はその人たちに会いに行っている」と、ライブのMCで語っていました。

 当事者でないと分からない気持ち。それでも、直接会って、見て想像する。震災だけでなく、誰もが生きやすいまちづくりには大切なことだと思います。当事者でなくても寄り添い続けることはできる…、2人の言葉に改めて気づかされました。(実)