福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

「次にヒーローになるのは貴方かもしれません」

 知的障害のある高校生に起きた出来事です。

 定期的なバス移動が必要になったため、親子で何度も練習。いざ一人でバスに乗る日、お母さんも本人も不安でいっぱいでした。

 不安な気持ちで乗車すると、「どこのバス停で降りるの?」と運転手さんが声をかけてくれました。「『○○です』と言えたから安心できた」と本人。

 「本人の様子を見て、想像力を働かせてくれたのでしょう」とはお母さん。

 以降、安心してバスに乗れるようになりました。少しの理解と、さりげない声掛けで、本人の可能性が大きく広がりました。

 見た目では分かりにくい障害――。実は不安感や困り感、孤立感を感じている方も少なくありません。この子もそんな一人でした。

 そこに登場したこの運転手さんは、まさにヒーローのようでした。

 想像力を働かせ、さりげなく声掛け、見守る…。次にそんなヒーローになるのは、この記事を読んでいる貴方かもしれませんね。   (善)