「寄り添い続けること」

 先日ある写真家の写真展へ行きました。彼女は、12年間、毎月11日の月命日に東北へ向かっています。

 13回忌となった今年、出版した写真集のインタビューで「あれほどのこと、乗り越えられない。乗り越えるのではなく抱きしめる。そんな気持ちで通っている」と語っています。

 また、その写真家を知るきっかけとなった福島県出身のシンガーソングライター。彼女もまた福島をはじめ、熊本の南阿蘇などでのボランティア活動を行なっています。

 「自分にできることがなくて、ボランティア活動に参加するのが怖くなったこともあった。でも、沢山の地域の人と出会い自分自身が元気をもらっていることに気づいた。一緒にこたつに入ってお酒を呑んで…今はその人たちに会いに行っている」と、ライブのMCで語っていました。

 当事者でないと分からない気持ち。それでも、直接会って、見て想像する。震災だけでなく、誰もが生きやすいまちづくりには大切なことだと思います。当事者でなくても寄り添い続けることはできる…、2人の言葉に改めて気づかされました。(実)

「言葉を合わせる作業」

 近所のスーパーにて。小学生の娘たちが「ジュースを買いたい!」と言うので、店内で別行動になりました。

 そして数分後。ジュースコーナーへ行ってみると・・。

 娘たちと高齢の女性が、双方で困った顔してる!そして、娘たちは黙り込んでいる!

 話を聞けば、子どもだけで買い物に来ていると思ったらしく、心配して声をかけてくださったようでした。

 「気にしていただき、ありがとうございます」とお礼を言い、この女性と別れた後、娘たちに「なぜ黙ってたの?」と尋ねると、「何をしゃべってるか分からなかった」と。

 それを聞いてハッとする。

 仮に本当にトラブルがあり、声をかけてもらっても、何しゃべってるか分からない、ということ?

 我が家は夫婦とも県外出身。筑後の方言は、子どもにとって馴染みのない言葉です。加えて、世代によって言葉が違うのも当然です。

 だから多世代交流や移住者交流が大事なのか、と感じた瞬間でした。

 言葉を合わせる作業が支え合いの土壌になっていく。そんなことを学んだ出来事でした。        (善)

「つながりあえる幸せ」

 人間関係が豊かな人は幸福度が高い。一方、人の悩みの多くを占めるのも人間関係である」ある講演で話された言葉です。

 一昨年、子ども会の役員をしてほしいと声を掛けていただきました。当時の私は引っ越したばかりで地域のことも分からない、知り合いもいない状況で、地域の人とつながりたい、という思いで引き受けました。

 各地では会員が減り解散する子ども会も増えているそうです。高学年になったら役員をしないといけない、みんなで計画したり準備したり大変そう…など、わずらわしさから敬遠する人も多いのだとか。

 初めて地域の役を経験し、他の役員と連絡を取り合ったり、話し合いや準備に参加したり、大変だと感じることもありました。しかし知らなかった地域のことが分かり、知り合いも増え、充実感もあります。

 人と関わり合うことは、幸福感と辛さ、相反するものをもたらす…冒頭の言葉を体験をもって感じました。人間関係で生まれる負の面もお互いカバーし合って、つながり合えた幸せをみんなが実感できるようなまちになったらいいな、と感じています。 (喜)

「地域のつながりが生まれた瞬間」

 年末年始、地元に帰り、元旦には久しぶりに、山奥にある氏神様にお参りへ行きました。子どもの頃は、時々父についていっていました。元旦には、地域の人が集い、焚火を囲んで、かっぽ酒を呑んで、おしゃべりしていたのを子どもながら眺めていた記憶があります。

 その慣習も、高齢化により地域の人が山に登ることも難しくなり、なくなってしまったそうです。

 せっかく登ったのでと、溜まっていた落ち葉を掃きながら「この階段は、自分たちで作ったとよ」「山道の落ち葉を下まで地域の人で手分けして掃除しよったとよ」という両親の話を聞きました。

 きっと大変なこともあったと思います。でも昔の人は、地域の人で集まることを楽しんでいたんだと思います。そして、地域の繋がりは、そういうところでも生まれていたんだろうなとも思いました。

 綺麗になった山道をみて、スッキリした気持ちで下りてきました。変わっていくことも多いですが、地元を離れていても、楽しみながら出来ることはあるかもしれない。そう感じたお正月でした。     (実)

赤い羽根自販機設置者募集!

赤い羽根自販機は、売り上げの一部を共同募金へ寄付するものです。

設置の主なメリット
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手続き・お問合せは
福岡県共同募金会筑後市支会
TEL:0942-52-3969 FAX:0942-53-6677

令和4年度赤い羽根共同募金ご協力ありがとうございました。

令和4年度 実績
共同募金 10,341,522円 歳末たすけあい 1,457,301円

令和4年度の共同募金は令和5年度の地域福祉活動に活用させていただきます。
また、歳末たすけあいで集まった募金は、令和4年12月末に民生委員さん等を
通じて、要援護47世帯、心身障害者(児)70世帯、在宅ねたきり介護者9世帯に
お見舞金として配布させていただきました。

ご協力ありがとうございました。