福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

「こんな時こそ思い合う行動を」

今、世界的に猛威を振るっているコロナウイルス。見えない敵を相手に日々の生活に怯える毎日です。出会いと別れのこの時期に学校が休校になったり、色々なイベントが自粛をされたり中止になったりと、どこにもぶつけようのない思いの方も多いのでは?と思います。

 そんな中、先日は中国からの輸出が滞り紙資源が無くなると言われ、お店からトイレットペーパーの在庫がなくなる騒動も起きていました。またお店でもマスクが不足し、ネット販売などで高額で転売されたり、マスクや消毒液が本当に必要なところに行き渡らない状況…。デマや不確かな情報に翻弄され、人間らしさが薄れてしまっているように感じます。  

 こんな時こそ、思い合う行動ができる、自分でいたいなぁと感じています。今から徐々に様々なところでコロナウイルスの影響が波及し、経済的に困窮する方も増えそうです…。私達の周りでも苦労を強いられる方々が増えるかもしれません。早く、見えない敵が終息することを願うばかりです。

(宏)

「ある日の出来事」

研修のため市外へ出た時の話。

研修会場近くの4車線の大きな交差点を、半身麻痺の方が一人で渡っておられました。その途中で信号が赤に変わってしまい焦ったようで、歩調が速くなっていました。「大丈夫かな…」と思った瞬間、その方が交差点の途中で派手に転倒!倒れて動けない!

すぐに駆け寄って安全な場所へ移動させようとしても、重くて動かず、本人も動けない。近くにいた人に「手伝って!」と叫んだら、若いカップルが来てくれて一緒に運び、同じく駆け寄ってくれた女性が介抱してくれました。

頭部からの出血がひどかったこともあり、救急車を呼ぶことに。幸い本人に意識はあり「家に父がいる」と言われるので、連絡先を聞いて電話をしました。じきに救急車も父親も到着し、無事に一緒に病院へ向かわれました。

ちなみに、カップルは福祉系の大学生で、女性は看護師ということが後から分かりました。まさに不幸中の幸い。

それにしても、ご本人は60歳代、その父親の年齢は80歳代に見えました。「親が子を介護する老々介護」というケースも増えていくのだろうか。救急車を見送りながら、そんなことを思っていました。         (善)

「介護する側からされる側へ変わる時」

介護家族の会「コスモス」の忘年会で、「そうなったら、一緒に同じ施設に入ろう」と、話が盛り上がりました。
この方、夫婦2人で生活をされており、どちらかに介護や医療が必要となった時、食事や家事の面でお互いのことが心配の様子。幸いなことに近所の高齢者施設と親交があり、自炊が出来なくなったら食事だけでも食べにおいでと言われているとのこと。
「必要に迫られたらホームで食事して時々家に戻るようにしようかな…」と。

その場にいた同じ会員さんも伴侶を亡くされ一人暮らし。「気の合う仲間同士で同じホームに入って余生を暮らすのもいいかも…」「将来的に孫や子ども家族にお世話になりたくないし…」等々。

元気なうちに自分が望む介護の在り方・生活スタイルを家族や身近な人たちに伝えておくことも大切なのではと感じた瞬間でした。
また、家族介護の経験のある方だからこそ、自分達に介護が必要になった時のことを、身近に考えられるのではと思います。
介護する側からされる側へ変わっていく時、自分がどんな生活を望むのか考える時間も大切なのでは感じています。      (宏)