福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

恋の力

障害当事者のAさんは、初対面の私にも、楽しそうに交際中の彼との話を聞かせてくれました。Aさんの彼も同じく障害当事者です。

障害のある人の恋愛や結婚には、望まない妊娠のリスクや、金銭管理や家事など、生活を維持することの困難さがあることも確かです。

しかし、Aさんは周囲の支援を受けながら、順調に交際を続けています。そして、彼の存在が生活や仕事のモチベーションにつながっているようでした。

障害があるから・・・。リスクが高いから・・・。そんな風に、先回りして予防しようとしたり、遠ざけようとしたり、そう考えてしまってないだろうかと、自分自身を振り返りました。

それは、可能性や生きがいを奪ってしまっているのかもしれない。周りの支援や理解があれば実現できることはたくさんあるのでは、と気づかされました。

「今は離れて暮らしているから寂しいときもある。結婚して一緒に暮らしたいです」と目標を語るAさん。やはり「恋の力」は大きいようです。               (拓)

ふらっとスペースから開所時間変更のお知らせ

1月24日(水)~3月30日(金)の間、開所時間を13:00~15:00に変更いたします。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

該当日:1/24(水)、1/26(金)、1/31(水)、2/2(金)、2/7(水)、2/9(金)、2/14(水)、2/16(金)、2/21(水)、2/23(金)、2/28(水)、3/2(金)、3/7(水)、3/9(金)、3/14(水)、3/16(金)、3/23(金)、3/28(水)、3/30(金)

こんな支援機関がもっと近くにあったらいいのに

前号でも紹介した、不登校・ひきこもり家族会サルビアの会の視察研修(NPO法人スチューデントサポートフェイス/佐賀市)。私も研修に同行しました。研修後、冒頭の言葉を会員が口々に話していました。

そのことを私たち社協職員はどう受け止めればいいのか・・。

例えば、家族会の会員が、佐賀市に住んでいたとしたら――。

きめ細やかで多岐にわたる支援を受けることができる。ひきこもり本人に寄り添い、本人の願いに耳を傾ける人がいる。家族も安心して未来を考えることができる。

しかし、たまたま筑後市に住んでいるから、問題は解決できていない。

家族会や本人のためのフリースペースの運営などのわずかな支援では、全てを支え切れてはいないのが現実です。

だとすれば、それは紛れもなく、本人や家族の問題ではなく、支える側の問題ではないだろうか・・。

若者を支える仕組みがもっともっと必要。そんなことを感じています。(善)

勇気を出して相談してみると・・

「僕にもできるか心配だった。勇気を出して電話で相談してみた」

先日、とあるセミナーで知的障害のある男性が、自身のボランティア活動について話しました。

この方は、長年ボランティアグループに所属しています。活動の第一歩は、冒頭のような気持ちだったと言います。

しかし「行ってみると、みんなやさしく受け入れられた気持ちだった。ボランティアで人の役に立ててると感じると嬉しい」とのこと。

自分のペースで続ける中で、多くの出会いや、やりがいを得ることができたのだそうです。そして、いつしかボランティアグループが居場所の一つになっていたそうです。

一歩踏み出そうとする勇気。そして受け入れられ、必要とされていると実感できること。そんな大切なエッセンスのたくさん入ったお話だと感じました。

新たな活動の一歩は不安なもの。しかし、この男性のように、勇気を出して相談してみると、案外と良い方向に進むのかもしれません。(拓)