「高齢者の見守り訪問をするとき、子どもさんと同居している家庭は安心していましたが、本当は、大変な思いをしているかもしれないと感じました」本号で紹介した、佐藤さんの講演を聞いた、参加者の感想です。
実は私も、講演を聞いて、はっとした一人でした。
私の祖母が脳の病気で倒れた時、母は第一子を妊娠中。出産後、慣れない土地で介護と育児を同時に担うことになりました。
当時は、介護保険などの制度もなく?家のことは嫁がするのが当たり前?という時代でした。
障害が残り、母や私たちの存在を認識できず「よそ者がいる」と怒り続ける祖母を介護しながらの家事や子育ては、10年以上続きました。母の姿を見て、「大変そうだ」と感じていました。
しかし、佐藤さんのお話を聞くまで、自分の母が体験していたそれが、「ダブルケア」と結びついていませんでした。
「ダブルケア」がどのようなことをさすのかを「知る」ことが入り口だと思います。でも、大切なことは、自分の身近にあることとして「理解する」ことなのだと改めて感じました。 (中)
 
  
 