「資格取得のために行った実習先で『あなたが実習して何になるの?』と言われたことが、心に刺さっている」
社会福祉士の有資格者の話です。
この言葉が投げかけられたのは、彼には脳性麻痺という障害があり、車イスを利用しているから、でした。
そんな彼は、障害者プロレス団体に所属し、何度もリングに上がっていました。また、旅行が趣味で、日本各地に赴いています。
しかし「自分らしい生き方よりも、『障害者=困っている人』と見られることばかり。困っていること以外の姿を、世の中の人は見ようとしているだろうか?」と言われてしまいました。
昨今、「地域共生社会」という言葉が多用されます。地域で共に生きる社会を目指すわけですから、ある時は支え、ある時は支えられるという、人と人の関係性が流動的であることが、自然な姿なのだろうと思います。
そう考えると、前述の彼の次の言葉が、そのヒントになる気がします。
「困っていること以外の部分を見てみませんか?」 (善)