敬老の日は過ぎていましたが、緊急事態宣言が明け、県内に住む祖母に会いに行きました。祖母は私にとっては書道の先生でもあり、厳しい一面もありました。
そんな祖母も90歳を超え、認知症が進み10分前のことも忘れてしまいます。ダメージジーンズを履いていた私に「あんた、そげん穴の開いたズボンば履いてから!恥ずかしか。ふさいじゃろうごた」と言い、私と同居する家族も笑いながら「いいと。こういうズボンとよ」のやり取りを何度も繰り返しました。
少々大変でしたが、数か月前に、一時入院していたとは思えない祖母の元気の良さに嬉しい気持ちでした。
こうして祖母が明るく暮らしているのは、認知症がよく知られるようになり、同居する家族にも理解があるからです。
周りの理解があれば、生きづらさを感じずに暮らせる方が多くいます。見えているところだけで判断せずに、相手のことを理解しようとする気持ちと、相手の気持ちを想像できることが大切なのでは…と改めて感じました。 (実)