不登校経験のある青年の話。
「障害のある兄のことをバカにされることがきっかけで不登校になった。しかし、そのことは親には言えなかった。親は兄のことで一生懸命だった。
当時の先生は、私を学校に通わせようとしてくれた、しかし、兄のことをバカにするクラスであることには変わりはなく、しばらく学校には行けなかった」
そして、「私だけではなく、障害者をバカにするクラスメイトへのアプローチが必要だと思う」と彼は言いました。
この話は、とても大事だと思います。
様々な福祉課題を抱える人が増えている時代。その人たちだけへのサポートではいけない、という示唆がそこにはあるからです。
例えば、椅子取りゲームをすると、誰かが座れません。どれだけ努力をしても、必ず座れない人が現れます。
皆が椅子に座るためには、椅子を増やす、座席を分け合う、といった工夫が必要で、それは椅子に座っている人も当事者として考えるべきことです。
ゲームと福祉課題を一緒に考えるべきではないかもしれません。しかし、自己責任という考え方だけではいけないのだと、私は思うのです。 (善)