福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

「助けてもらう姿を子どもたちにみせてほしい」

 ある短期大学で「社会人としての自立とは?」をテーマに、お話させていただく機会をいただきました。
 20歳くらいの学生たちに「自立とは何だと思いますか?」と尋ねたところ、「誰にも頼らずに1人で生活できること」といった回答が多数。
そこで、「それも大事だけど、それって、自立じゃなくて『孤立』にならん?」と尋ねると、学生たちは考え込んでいました。
 その後、「誰かの助けを受け入れながら生きていくのが自然な姿なのだから、『助けて』と周りに言えることが自立だし、支え合いが育まれる社会が自立しやすい社会なんだよ」と、お話しました。
 そして、「助けてもらう姿を子どもたちに見せてほしい」とお願いも。大人たちは意外と子どもたちに「弱さ」を見せていない。一方で、子どもたちは「困っている人を助けよう」という支える側の姿しか見ていない。
 自身の弱さを認め、誰かの支えを受けいれる姿を見せることが、ひいては子どもたちを「自立できる人間」に育てていくことなのかもしれません。
 各地で災害も多発しています。周りの助けを受け入れることが、生きていく上でとても大事だと思っています。(善)