福岡県筑後市の社会福祉法人 筑後市社会福祉協議会

笑顔でいるために必要なことは・・・?

ある子育ての情報紙を見て、「子どものために母は笑顔でいないといけない。子どもはお母さんの笑顔が好き。笑顔でいるために、自分で工夫、努力をしよう」という文章が目に留まりました。

「笑顔で子育て」が理想かもしれませんが、現実には私も働いていると、ゆとりをなくし子どもにきつく当たってしまうこともあります。その後、罪悪感と劣等感を抱きます。

一方、増え続ける虐待。他人事には思えません。その親も、わが子を可愛がりたい、子育てを楽しみたい、笑顔で子どもと接したい、という想いがなかったわけではないと思います。

私を含め、今も「笑顔でいられない」背景を抱えている人はたくさんいるはずです。協力してくれる人がいない、相談できる人がいない、生活にゆとりがないなど…。そうした状況にいる親にだけ努力を強いて、子どもは救われるでしょうか。

子どもも親も笑顔でいられるためには、まずは手助けしてくれる人の存在、手助けを求めやすい環境があることが必要と感じるのですが…。(喜)

ちょっとの心がけが大きな支えに

日本では、まだ食べられるのに捨てられる食品。いわゆる「食品ロス」が年間632万トンも発生しています。これを人口に換算すると1人当たり茶碗1杯分のご飯を毎日捨てている計算になるそうです。

社協では、簡易フードバンクの取り組みを実施中です。家庭で食べなくなった食材を必要とする方に渡すという取り組みです。昨年度は 件の世帯に食品を提供しました。食べるものがないという生命の危機に直面した方にとっては、大きな支えとなります。

また、地域食堂の取り組みにもフードバンクの食材は活用されています。これは、食事を通した地域の居場所づくり活動です。生活困窮の要因となる「孤立」を防ぐための取り組みとも言えます。

家庭に眠っている食品や、捨てられようとしている食品が誰かの命をつなぎます。誰かのよりどころを確保する活動につながります。
普段の生活でちょっと心がけるだけで、あなたの隣の人を救うことになるのかもしれません。   (拓)

バイトテロに見る格差社会

わざとゴミ箱に魚を放り入れ、それをまな板に載せて調理する。そして、その様子を映像にしてSNSに掲載する。
2月にそんな映像がマスコミで取り上げられ、直後から「バイトテロ」として話題となり、その他飲食店やコンビニでの同様の事例が多数報道されました。

確かに、店内の裏であんなことが行われていると不衛生ですし、不愉快です。

アルバイト店員の行動はあってはならないことです。企業はそのアルバイト店員に法的措置も検討しているそうです。

ただ、今回の報道で見え隠れするのは、夜間の営業や飲食店の厨房が、少数のアルバイト店員のみで行われているという点です。

つまり、正職員などの責任者がいない職場だったということ。そんな労働環境が果たして健全なのだろうか、と。

消費者は「なるべく安く買おう」とするわけですが、それが「安上がりな労働力」によって成り立っているという事実が垣間見えるようです。

「格差社会」「子ども・若者の貧困」という言葉が珍しくなくなった時代。それを生み出しているものが、私たちのすぐ側にあるような気がしましたし、自己責任論だけではいけないなと思いました。                (善)